大根島のひみつ
ふるさと八束をもっと知ろう
地元の小学校では、学年毎にテーマを決めて年間を通じてふるさとについて学んでいます。例えば3年生は特産の牡丹について学び、牡丹染めや接ぎ木体験もします。4年生では中海について学びます。
先日夏休み前に、4年生の中海学習で大根島と中海の関係について、父である橘よしあきがお話し、私も資料作成と当日アシスタントで参加しました。
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父は、30代の頃から、宍道湖中海の干拓淡水化事業の中止を求める市民運動に関わってきました。我が家の畑の井戸を使って、島根大学の徳岡先生がボーリング調査を行い、大根島の地下水が「淡水レンズ」という仕組でつくられている事を証明され、干拓すると、この淡水レンズがなくなってしまい、地下水がなくなり、生活や農業に大きな打撃があること、島の成立ちである玄武岩が海水を多くしみこむ性質があり、島が堤防の役目を果たさないことなどが科学的に解明されたことで、中止の世論が高まった経過があります。
このたび「中海のお話を」と依頼を受け、大根島が火山であること、淡水レンズという地下水の出る仕組みが島の生活をつくってきたことをお話ししました。干拓淡水化事業についても、中海をどうするか多くの市民が悩んだこと、国の事業が市民の反対で中止になったことを、島のおじいさんおばあさんの歴史としてお話ししました。
そして「せっかく残した中海。大切にして、魚や貝がさらに豊かになり、海がキレイになるように、みんなでふるさとの自然守ろう」と伝えました。
この授業を準備するにあたって、当時新婦人の皆さんが模造紙で作成した「淡水レンズのしくみ」や、干拓淡水化事業を写真やイラストで示したパネルを活用しました。亡くなった祖父が徳岡先生のお手伝いをしていた写真も紹介しました。資料は、わかりやすく見て聞いて戴けるよう色々工夫してみましたので、また活用できると良いなと思っています。
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